“よき文字”と出会う。
都農町を歩いていると、思わずカメラを構えたくなる、どこか惹きつけられる文字たちを見つけることがあります。
ちょっぴり癖が強くて、レトロな雰囲気を纏う文字。
店主のこだわりや、看板を作る人たちの思いが、なんとなく伝わってくる気がするのです。
いつからか、まち歩きをするときにこんな個性派な書体を探すのが日課になっていました。そんなときに出会ったのが、こちらの本。
ブックデザイナーの松村大輔さん(@cadono)が書かれた「まちの文字図鑑シリーズ ヨキカナカタカナ」まちなかに溢れる個性豊かなカタカナを切り取って、アーカイブしている一冊です(他にもひらがなシリーズなどもあります)。
松村さんはデジタルフォントで作られた看板ができる前から、あるお店の職人さんが手作りした「とても表情豊かで個性的な文字」を「よき文字」と表現されています。
なるほど!確かに、“よき文字”だ!
どこか頭の片隅に残ったり、お店や職人さんのこだわりを感じたり、オンリーワンな文字たちは、まさしく“よき文字”。とってもしっくり来る呼び名に、わたしもその日から、松村さんの言葉を借りて“よき文字”ハンター(自称)として活動することに(笑)
都農町のまちを、注意深く観察してみると・・?
まるっこくも繊細に表現される「ぶんめいどー」
(伸ばし棒が粋です)
クィーーーーン!となっているクィーン美容室
(躍動感)
「 町.54-1 」
空を見上げてふと気づいた、素朴でかわいい。
見慣れたまちにも、たくさんの“よき文字”たちが生息していることに気がつきます。
デジタル化された今の時代にはもう作られていない、個性派書体。店主や職人の想いが宿る手作りの“よき文字”には、まちの歴史とストーリーが詰まっています。
「なんだか愛らしい文字だなぁ」
「どうしてこの文字にしたんだろう?」
ひとつの文字から、都農町の過去に思いを馳せたり、興味をもってみる。
まちの看板やサイン、電柱。いつも通り過ぎてしまう場所も、注意深く観察してみると、世界に一つだけのこだわりの文字に出会えるかも。
お気に入りの“よき文字”を見つけたら、『 #都農町よき文字 』で教えてくださいね!
文字からまち歩きの楽しみ方を、再発見です。
Text by 小林 未歩(@kobamiho52c)